訪問入浴って??

介護保険

これ、あまり馴染みがない方、多いんじゃないでしょうか訪問入浴。

なんとなく「家に来て、お風呂に入れてくれるってこと?」ということは文字面で想像できますが、それだとホームヘルパーさんが来てお風呂に入れてくれるサービスと同じなの?違うの?って思いませんか?

私はケアマネ試験の勉強をしているとき、身近で訪問入浴を利用している人や、そこで働いている知り合いがいなかったもので、結構混乱しました。今となっては訪問入浴の尊さがわかったので、お客様にお勧めすることも非常に多いです。

実際のサービス提供を見ていると、心が洗われる感じがします。さて具体的な説明をしてまいります。

訪問入浴とは、自宅に『浴槽を持ち込んで入浴サービスを提供』してくれるものです。ホームヘルパーによる入浴は、『自宅の浴室を使って入浴介助を提供』なので、その点が違いです。

どういう方が対象かと言うと、通所に通うことが難しい身体状態の方か、自宅の浴室を使える身体機能ではないけど、通所にも行きたくない方という形がほとんどです。

通所に行きたくない、は何となく想像できますよね。学校とか会社に行きたくないような気持の延長線上だと思うんです。

では通所に行けない状態って、どんな状態かといいますと、『ある程度の時間(少なくとも送迎時間)車いすに座っていることができない身体状態』にある方ですね。寝たきりというとイメージできますでしょうか。

ある程度の時間、というのはお住いの地域によって変わってきます。住宅が多い地域なのか、過疎地域なのかによって送迎車に乗っている時間が変わってくるからです。ちなみに私が仕事している地域(人口おおむね37万)では30分くらいが目安です。つまり30分間座っていられない体力の人は訪問入浴一択になってしまいます。廃用症候群が進んでいて、体を起こしているとみるみる血圧が下がってしまって生命の危険がある人なども訪問入浴の対象です。

「浴槽を持ち込んでくるって言ったって、うちの風呂場にはもうひとつの浴槽なんか置けないよ」

↑これは、お客様から結構言われることがあります。

ご安心ください。ベッドの横に防水のシートを敷き、その上に置きますので浴室は使いません。ポンプで排水するホースは浴室の排水溝に設置しますが、4畳のお部屋にベッドがあっても利用していたお客様がいらっしゃいますので、ほぼどんな家でもご利用できます。(利用前に契約があり、その際に現地確認しますので大丈夫です)

ご自宅の水道からお水をもらい、それを営業車に設置されたボイラーで沸かして、持ち込んだ浴槽に給湯します。常にポンプで排水しながらの給湯ですのでキレイなお湯が常に補給され続けていて気持ちよく入浴できます。

マンションの上層階などで営業車と物理的に離れすぎている場合は、ご自宅の給湯設備からお湯をもらう形になりますが、システム自体は同じです。看護師を含む三人対応で、抱き上げて浴槽出入りの介助をするサービス提供は、本当に心が洗われるものです。

私も自分が介護の仕事をするとしたら、訪問入浴がいいなと思っています。お風呂というツールを通して、お客様とゆったり接することができて、本当にやりがいのある仕事だと思って見ています。

他の介護サービスと比べてあまり知られていない訪問入浴ですが、一般の方が『介護』と言われて想像するような、心温まるサービスです。もちろん働いている方が大変なのは言わずもがなですが。

今後も介護サービスについて詳しく説明していきたいと思います。お読みくださりありがとうございます。

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