介護保険といえばケアマネジャー、みたいな風潮ありますね。
「介護のことは全部ケアマネさんがやってくれるんでしょ?」と思っている人、非常に多いです。
この感覚、実際のケアマネジャーがやってくれる仕事と大きく乖離しています。
例えば施設入所を希望した場合、ケアマネさんが施設を探して斡旋してくれると思っている人、非常に多いですね。介護保険が始まって25年が経ったというのに、まだこの感覚でいると危険です。
もしケアマネさんが施設を斡旋してくれるなら、世の中の施設希望の人たちが困っている現状、おかしくないですか?
この記事で抑えてもらいたい点はひとつ、
『ケアマネジャーは施設の斡旋はしません』ということです。
もちろん、すでに契約関係にある顧客(現在進行形で在宅介護サービス利用がある方)の施設入所希望に対しては、どういった施設類型が適しているのか、希望する地域でその類型の施設があるか、費用概算や空室状況についてなどの調査・報告や、揺れ動く気持ちに寄り添い、解決できるまでの相談には乗ってくれることと思います。少なくとも私や同僚はしています。
それでも、申し込み手続きはご本人ないしご家族でないとできません。施設入所も契約行為です。施設側でもケアマネさんからのい意思表示では受け付けてくれません。つまり契約の代理はケアマネジャーにはできないんですね。たまにここを納得してくれない方がいて困ることはあります…
仮に代理・代行してもらえたとしても、自分の目で見て決めた施設じゃなくて安心して入所できますか?施設の雰囲気やスタッフの方の雰囲気もわかってから、納得して入所したいと思いませんか?
例えば、引っ越しするとなったときに、不動産屋さんに物件選びから何から何までやってもらっちゃう引っ越しなんてありますか?内見なんて、ご本人・ご家族でないと意味ないですよね?つまりそういうことです。
在宅介護ですでに契約関係にある顧客でさえ、相談には乗ってくれても手続きはやってくれないんです。
何が言いたいかというと、契約関係にある顧客であってもこの程度のお手伝いしかしてくれないものを、『病気やケガを発症して、入院中に初めて介護認定を受けて、退院に合わせて終身入所の介護施設に入りたい』という現在進行形で在宅介護サービス利用がなく、今後も利用見込みのない方の場合、ケアマネさんは何も手伝ってくれません。
「そんなのひどい!こっちは困っているのに!」と思いますか?でもケアマネさんの仕事って、『在宅で介護サービスを利用してもらわないと報酬が発生しない』んです。
病院⇒終身の介護施設、というパターンだと、お手伝いしてもタダ働きになってしまうんですよ。世の中のケアマネさんて忙しくて人手不足なのは報道でご存じのことと思います。
そんな忙しい人たちが、一円にもならない縁もゆかりもない人の施設探しをするでしょうか?逆に、ご自分の立場なら、そんなことできますか?なので普通は契約にすら至らないです。
「じゃあ施設入所は諦めないといけないの?」と思った方、諦めたらそこで試合終了です。
このブログを読むことで、自分の希望するのはどんな施設なのか、どこにどうやって申し込めばいいのか、が分かるようになります。
大丈夫です。施設入所している方はみんな通った道です。特殊技能や才能がいるようなことではありません。あなたにもできます。
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